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2008年6月

このブログについて

このブログの目的は次の通りです。

「特別支援学校(知的障害)の中学部の音楽授業について書くことで、授業力を高めよう」

私は、特別支援学校(知的障害)の中学部の教師をしています。

音楽の授業をリーダーで担当しています。

書店には、小学校の音楽指導、中学校の音楽指導についての書籍は、数多くあります。

しかし、特別支援学校の音楽指導となれば、「数冊」になります。

さらに、「知的障害」「中学部の音楽指導」に限定した書籍は、「皆無」です。

限定しすぎて、需要がほとんどないのでしょう。

しかし、第三者の情報がないと、学びが深まりません。

それではということで、ブログを使って、

まずは自分から学びをアウトプットしていきます。

学びを表現し、振り返り、さらなる学びを深めます。

そして、授業力を高めていきたいです。

限定された内容のブログですが、

もしよろしければ、ぜひ、感想やコメントをお寄せください。

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1.授業の始まりに何をするか

授業の始まりは、次のようにします。

全体の80%以上の生徒が、「教師に向きあい」「楽しく参加できる」活動をする。

授業は最初が肝心です。

授業の始まりで、ぐっと生徒の心をつかみたい。

「全ての生徒」が、教師と向き合い、授業が楽しいっ!と思わせるようにしたい。

これは、音楽の授業に限らず、他の授業でも同じです。

もっといえば、普通学校でも同じです。

特別支援学校の音楽の授業では、

全体の80%の生徒ができれば、

まあ合格としています。

5名生徒がいたら4名の割合です。

私は今、中2,3学年合同の、20名の生徒の音楽を担当しています。

その中で、16名の生徒が最初の活動で、教師と向かい、楽しく参加できたら、まあ合格としています。

本当を言えば、「全ての生徒(=100%)」が教師と向き合い、楽しく参加できる活動を教師は設定するのが、究極の目標です。

「全ての生徒」を目指して、教師は教材研究をしなければなりません。

しかし、一人一人の能力や障害が違う生徒の集団です。

個別に近くの教師と向き合う学習の段階の、知的障害が重度の生徒や重複障害の生徒がいます。

一対一でのやりとりではできたとしても、さまざまな事情で集団では個別に対応する必要がある生徒もいます。

そのような実態を踏まえて教師が教材と格闘し、現実にやっと到達できるのが、

「80%」

です。

私が教材と格闘し、なんとか「80%」に到達した実践が3つあります。

1.『おちたおちた』

2.拍手の授業

3.『たのしいね』

詳細は、次回に書きます。

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2.『おちたおちた』

この実践は、わらべ歌『おちたおちた』の歌詞を一部変更して行いました。

やりとりの仕方も変わります。

2分もあれば終わる実践です。

教師は、アカペラで歌います。♪が教師の歌の提示です。

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授業開始後、いきなり歌う。説明なし。

♪おーちたおちた かみなり おちたー あたま!

「あたま!」と言った後、わずかの間をあける(聴覚入力)。

その後、両手を頭の前へもっていき(視覚入力)、頭を触る。

そのまましばらく静止する(以下、全て同じ方法で続ける)。

子どもたちは、きょとんとしている。

気にせずニコニコしながら次へ進む。

♪おーちたおちた かみなり おちたー あたま!

何人かの子どもが頭を触る。「そう。(○○くん、○○くん)上手!」と褒める。

近くにいるTTの先生にも褒めてもらう。

♪おーちたおちた かみなり おちたー あたま!

3回同じ動作を繰り返すことで、やることを理解させる。
2回目より多くの子どもが、頭を触るようになる。
慣れてきたら、2回、あるいは1回でも可。

♪おーちたおちた かみなり おちたー おなか!

両手でおなかをさわる。
続けて、頭を触ってしまった子どもは、自分で気づいたり、TTの教師に指摘されたりして直していた。

♪おーちたおちた かみなり おちたー りんご!

子どもたちから、「ええ?」「りんご?」と声があがる。
両手でまるいものを受け取る動作をする。

教師の動作模倣をして、同じようにする。

♪おーちたおちた かみなり おちたー あたま(あるいは「おなか」、「りんご」)!

言葉を替えながら、数回繰り返す。

だんだんテンポを速くしたり、歌うキーを上げていったり、「あたま!」というタイミングをずらしたりする。

最後は、

♪おーちたおちた かみなり おちたー あたま!

「あたま!」と言いながら、おなかを触る。フェイントをする。

その後、「あたまはここだよねえ」と言って、両手で頭を触りなおす。

気が付いて頭に手をもっていく子どもや、依然おなかに手をあてたままの子どもがいる。

なごやかな雰囲気で終わる。そのまま次の活動に移る。

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西川諭の自己紹介

西川諭(にしかわ さとし)の自己紹介をさせてください。

  1. 現在、東京都の知的障害特別支援学校の中学部に勤務しています。
  2. これまで、次の経験をしてきました。
    知的障害の特別支援学校・小学部を、1年
    知的障害の特別支援学校・中学部を、5年
    肢体不自由の特別支援学校・中学部を、2年
    知的障害の特別支援学校・高等部を、2年
  3. 音楽に関する著書は、『“コマとパーツ”で音楽授業をこう組み立てる』(明治図書、分担)、等があります。
    ここでは、「コマとパーツで重度・重複障害の子どもを指導する」を執筆しました。
    重度・重複障害の音楽指導について、「20のパーツ」を紹介しました。
  4. 音楽指導のほか、情報教育、アセスメントに基づいた指導について、興味があります。
  5. ・「教える」と「育てる」
    ・「(生徒に)教えられる」と「(生徒)に育てられる」
    ・「生徒として接する」と、「一人の人間として接する」
    ・「仕事としての出会い」と、「人生としての出会い」
    この辺の関係のことを、子どもたちと接して、日々考えさせられています。
  6. 「引き寄せの法則」(投げたものは返ってくる)を、現場で不思議と体験(?)している気がします。
    こういった、科学では実証しにくい見えないことも、教育では大切ではないかと、思っています。

どうぞよろしくお願いします。

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